広宣流布の決戦場

 冨士大石寺顕正会の5月度総幹部会を特集した顕正新聞6月5日号が出来しました。その名も「広宣流布の決戦場」特集号

 浅井会長は、日本一同の違背と正系門家の度し難いまでの師敵対により、広宣流布の決戦場たる20年代も第6年に至り、いよいよ「前代未聞の大闘諍」と「他国侵逼」が近づいてきたことを指導下さいましたが、第三度の一国諫暁こそ「仏法を得べき便り」との仰せに勇躍歓喜を抑え切れません。

 それでは、さっそく内容を見ていきましょう。

邪教化の一途をたどる創価学会

 冒頭、浅井会長は「いま正系門家を見るに、学会・宗門ともに度し難いまでの師敵対に陥っている」として、まず学会の止まるところを知らない邪教化を教えて下さいました。

 学会会長・原田稔が、前ローマ教皇の死亡を受けて送った弔電で「教皇の歩みに敬意を表明し、その意志を継ぎ」などと述べたり、新教皇に期待を寄せる祝電を送ったりした姿は、大聖人御入滅後直ちに幕府に諂い、念仏・真言等の邪僧らと肩を並べて国家の祈りをした五老僧に酷似しています。これ、立正安国論における「禁断謗法」の御聖意に背くことはもちろん、五老僧の謗法与同を厳しく叱責された日興上人の「何ぞ僣聖・道門の怨敵に交わり座して、鎮に天長地久の御願を祈らんや」との御叱りがそのまま当たる師敵対であり、ここまで邪教化したのかと驚きを禁じ得ません。

宗門の無慚無愧・無道心・卑怯

 次いで会長は、御遺命破壊の大悪事に加担しておきながら些かの改悔もない宗門が、学会の「本門の戒壇」についての教義改変を批判している無慚無愧・無道心・卑怯ぶりを指弾されました。

 学会は「教学要綱」で「本門の戒壇」について、「特定の建造物を超える意義がある」「それぞれの家庭などで御本尊に向かって題目を唱える場が・・・さらに・・・各会館も、『本門の戒壇』の意義を持つ」と変更するに至りました。

 これは、学会が「弘安二年の御本尊は受持の対象にはしない」と戒壇の大御本尊を捨て奉ったために、戒壇の大御本尊を安置し奉る建物を「本門の戒壇」と言えなくなってしまったからです。

 ところが、この学会の「本門の戒壇」についての教義改変を、あろうことか自身も「本門の戒壇」の教義を改変した宗門がしたり顔で批判しているというのですから、開いた口が塞がりません。「学会執行部はこの矛盾をどう説明するのか」などと囀っているようですが、一体どの口が言うのでしょうか。

 また、宗門は「正本堂建立に参加した当時の八百万信徒の真心と功績を、ただの一文で全否定してしまったのである」などと学会を批判しているようですが、そもそも池田大作に諂って偽戒壇・正本堂を「御遺命の戒壇」と虚偽宣伝し、八百万信徒から供養をむしり取っておきながら、「八百万信徒の真心」云々を口にすること自体がおこがましいと思います。

 会長は、「学会の『本門の戒壇』の教義改変は、確かにとんでもないことに違いない。しかし、池田大作の金力・権力にへつらい、偽戒壇・正本堂の誑惑に全面協力して御遺命破壊に加担した宗門に、学会を批判する資格はない」と痛烈に呵責されています。

 そこに浅井会長は、御遺命の本門戒壇とはいかなるものかを高らかに示され、「この重大なる御聖意をご存知なのは、御遺命を身命を賭して死守せられた浅井先生唯お一人であり、その重き重きお立場にひれ伏すとともに、かかる先生のご遺志を継ぎ、その実現に戦わせて頂ける私たちの宿縁に咽ぶのほかはない」と仰せられましたが、私たち顕正会員の立場の有難さを深く噛みしめました。

2020年代こそ「広宣流布の決戦場」

 会長は、「かかる正系門家の濁乱が『前代未聞の大闘諍』と日本への『他国侵逼』を招く」として、かねてより浅井先生が思い定めてこられた20年代の広布の決戦場も第6年に至り、諸天の治罰のテンポが加速している様を具に教えて下さいました。

 本年1月にドナルド・トランプがアメリカの大統領に再就任してからわずか4か月で世界は激動と混迷の様相を呈し、ことにトランプが始めた高関税政策は多くの経済学者から「スタグフレーション」(物価上昇と経済停滞が同時に進行する深刻な経済問題)のリスクを高める等の悪影響が指摘され、トランプの二転三転する場当たり的な発言に世界中が翻弄されていますが、これは未だ序章にすぎず、アメリカをはじめ日本や世界の実体経済に深刻な影響が出てくるのはこれからで、まさに「大飢渇」たる世界恐慌がいよいよ近づいてきていること。

 会長の「20年代の後半にいたり、覇権を握るアメリカの大統領に利己主義で特異な性格のトランプが再就任したことで、中国やロシア等の軍事独裁国家を利するように自由主義陣営の同盟国の分断が加速し、そして世界大恐慌と第三次世界大戦にいたるシナリオが現実化してきた」との仰せに慄然としました。

 事実、「広宣流布の決戦場」たる20年代に突入してから、世界のいたるところで軍事的な緊張が俄かに高まり、ロシアによるウクライナ侵攻を大きな転換点として国家が関与する武力紛争数は2023年に「59」と過去最多となり(スウェーデンのウプサラ大学の紛争データプログラムの統計による)、これら戦争や紛争の増加に伴って世界の軍事費も増大の一途をたどり、2024年の世界の軍事費は前年比で「9・4%増」と過去最高を記録していること(ストックホルム国際平和研究所の発表による)、混沌とした世界において各国が軍備増強に鎬を削れば、「相互不信」とさらなる「軍拡の連鎖」をもたらし、この軍事的緊張が世界中で高まる中での人工知能(AI)の著しい進歩は第三次世界大戦を早める要因となること。

 会長は、「これまでの歴史をみれば、世界大戦はある日、突然起こるものではない」として、世界恐慌による経済的困窮や民衆の不満や怒りが人々を追い込み、世界各地で起きた地域戦争や内戦が世界規模の大戦争に繋がっていった史実を示され、「まさに今の時代は、そのような情勢になりつつある」と断じ、さらに極めて侵略性の強い「修羅の大国」中国が「核心的利益の核心」と位置づける台湾侵攻を前倒しする可能性が指摘されており、そのとき日本が中国との戦争の最前線に立たされ、日本全土が戦場となって侵略される恐るべきシナリオを示されましたが、20年代に入ってから一気に日本の安全保障が風前の灯となり、第三次世界大戦と他国来難の大渦に飲み込まれんとする現状に息を飲みました。

「仏法より事起こる」の大罰

 そこに浅井会長は、このような客観情勢が整ってきたのも「仏法より事起こる」の大罰であり、日本一同の違背と正系門家の違背がその根本原因であることを示されましたが、「永くて広い」日本一同の謗法に加え、「狭くとも深い」正系門家の違背が重った今こそ、まさに「法に過ぐれば罰あたりぬるなり」(下種本仏成道御書)の時が到来したごとくであれば、いよいよ大聖人様があそばす順縁広布は眼前であることを大確信するものです。

 「そこに国亡ぶ大難が起こる前に、全日本人に『日蓮によりて日本国の有無はあるべし』との御本仏の大師子吼を心魂に徹するまで教える第三度の一国諫暁に立たねばならぬ所以がある。先生が過去二度の一国諫暁で告げ知らしめた亡国の大難が、すべて事実になってきていることを全日本人に教え、日蓮大聖人への絶対帰依を迫るのである」との会長の仰せが耳朶を打ちます。

亡国の前に第三度の一国諫暁に立たん

 最後に会長は、「私は五月を迎えるたびに、二年前の愛媛会館御入仏式を思い出し、粛然たる気持ちに包まれる」として、浅井先生がご逝去の5か月前、すでに体力の衰えが窺われていたにもかかわらず、何としても西日本広布の楔を打ち込まんと、そして先生をお迎えせんと寝食を忘れて戦ってきた弟子の真心に応えんと、あえて愛媛行きを決行され、御入仏式を終えて羽田空港に到着された後、送迎車までの長い長い通路を休みながら歩まれたそのお姿を「今でも鮮明におぼえている」と述べられたうえで、かく叫ばれました。

 「私は、先生の広宣流布への無限の責任感と、弟子の真心を大事に思われる深きご慈愛を、夢寐にも忘れたことはない。

 かかる先生が現在の激動の世界情勢と亡国迫る日本の姿をごらんになれば、いかなる戦いを起こされるのか、私が見つめるはただこの一事のみである。

 まさしく第三度の一国諫暁こそ『仏法を得べき便り』と心している」と。

 会長のご指導を通し、長い通路を息を切らして歩まれる先生のお姿が恐れながらまぶたに浮かんでは熱涙を禁じ得ず、その先生のお心を夢寐にも忘れず、「もしここに先生がいらっしゃれば、いかなる戦いを起こされるか」を見つめ、第三度の一国諫暁に捨身で立たれる会長のご雄姿を拝見しては、「二〇二八年までの三百万を睨みつつ、まずは本年十月十六日の先生の三回忌までに見違える大成長を遂げ、霊山にまします先生に全顕正会の赤誠をごらん頂かんと決意している」との会長のお心に同心し、大成長した姿でお応えせんとの思いが突き上げます。

 私も広告文と特集号を手に、いよいよ力強く広宣流布のご奉公に励んでいきたいと思います!